●企・創・店・街~きそうてんがい

■将来の中小商業【生活集積街へ】

2-29.計画的に造られた商店街『ライフスタイルセンター』《日本型LC》

➀ー5 米国におけるライフスタイルセンターおよびその機能の活用

~コミュニティサポートセンターへ

 

環境整備における日本の商店街の場合、整備が中途半端で部分的、統一的なコンセプトがない、一過性のもの、メンテナンスがない、担い手が不明確、等々その非難に限りがありません。地域住民が集い自慢できる生活空間であれば、それは公共的な空間であり、商店街やその構成する人々の問題というよりも、むしろまちづくりとして解決を図るべき事柄です。リテールの問題と環境整備の問題、コミュニティの問題を整理し、それぞれの役割分担を明確にすべきです。ライフスタイルセンターは「買物に行く」から「街へ行く」というコンセプトで、商業という呪縛から開放された業態です。

リース面積をどれだけ増やすか、高家賃の方法、配置の工夫などはSCデベロッパーとしての永遠の課題です。ライフスタイルセンターは、こうした効率ではなく最終的にコミュニティという物差しが成果の尺度となっています。ハード的な環境整備による物理的なコミュニティの顔づくりと同時に、地域住民による自発的な協力・支援機能の場と仕掛けづくりがポイントとなっています。

ライフスタイルセンターは、かつて商店街を中心とした町内会的な助け合い機能と同じく、エリアコミュニティの核となることを目指している業態です。商店街が学ぶことは、町内会的なコミュニティへの再生を目指し、自らがコミュニティサポートセンターという新しい業態へ革新することです

2024年7月11日