●企・創・店・街~きそうてんがい
■将来の中小商業【生活集積街へ】
2-31.計画的に造られた商店街『ライフスタイルセンター』《日本型LC》
➁ー2 中心市街地活性化とライフスタイルセンター
~3つのまちなかへの導入条件
米国の社会・経済環境等を背景としながら生まれたライフスタイルセンターは、SCとしての機能を基盤としその上に商店街の優れた機能を開花した業態、あるいはSCの優れた機能と商店街の優れた機能を両方持つ業態といえます。
商店街の良いところといわれている機能は「地域密着性」と「賑い性」、他に「公共性」など。ではいまのまちなかの商店街にはこうした機能はあるのだろうか、特に地域のコミュニティづくりや人間関係づくりに役立つ機能はあるのか、なければ60年ぐらい前の商店街全盛時代の埋もれた資産を発掘しいまに活かす必要があります。商店街の欠陥といわれている「地域からの疎外」に応えることができます。
マーケットを調査分析し計画された商業集積(SC)の「総合性」や「統一性」、「選択性」などは、まちなか商業の活性化には不可欠です。同様に商店街の欠陥といわれている「消費者からの疎外」、さらに「後継者からの疎外」に応えることも可能となります。
金太郎飴的なエンクローズドモールではなく、不特定多数の人々が集い、賑わい、寛げる独自のオープンモールの街並み環境がある場づくりが必要です。そこではサードプレイスにふさわしい優れたデザインの上質な整備とメンテナンスが必須の要件となります。
中心市街地商業の活性化にライフスタイルセンターを導入することは、まず地域に密着した商店街機能を再認識し持続すること、次に商業そのものの質の向上を図ること、そしてプライドが持てる顔と交流できる場を整備することでしょう。
2024年8月2日