●企・創・店・街~きそうてんがい

■将来の中小商業【生活集積街へ】

2-12.計画的に造られた商店街『ライフスタイルセンター』《商店街とLC》

➁-3.商店街との共通点

商業集積形態にはそれぞれの機能があります。表3では形態毎に機能を比較したものです。商店街とライフスタイルセンターとの機能度合の同じものが、まず「地域密着性」です。地元の人々が集い、楽しみ、くつろげるという快適な環境を積極的に創造していくことによって、交流が促進され地域コミュニティづくりに期待できるものです。商店街における町内会的な人間関係づくりに近い機能といえるかもしれません。

次に「賑い性」、ショッピングセンターでのイベントは、どのような形でも館内にとどまり、限界があります。商店街やライフスタイルセンターの場合、例えばまつりやパレードなど通りを巡り練歩きます。中心市街地の中に位置しているのであれば、まち全体を巻き込んで賑わいが膨らみます。「賑い性」の高い商業集積形態は、地域のアイデンティティを多くの人々が共有できるという共通点があります。

「公共性」や「社会性」という機能についても、商店街と同様にその存在そのものが機能となっています。

近所や隣同士の付き合いの場もストリートファニチャーやポケットパーク、カフェなどで充実され、生活者とショップは当然のこと、生活者同士の交流の場には不足はなく、存在そのものが界隈性を醸成する効果があります。

商店街とライフスタイルセンターとは、モール形態やテナントミックス、来街者特性などに共通点が見られ、機能面では地域コミュニティづくりにとって非常に重要な「地域密着性」や「賑い性」、「公共性」、「社会性」、「界隈性」などが同質の特徴であるといえます。

2024年1月19日