●企・創・店・街~きそうてんがい

■将来の中小商業【生活集積街へ】

1-5.中小地域商業成熟・まちづくり時代《2000年代》

《2000年代》は、比較的バブル経済の影響が続いたモラトリアム的な90年代は終了し、ネット販売本格化や後半のスマホの普及という社会経済環境の中で、前年代末に中心市街地活性化・まちづくりが本格化、全国各地で計画づくりが進められ、中小商業にとっては成熟の陰りとまちづくりの時代です。

改正大店舗法から大店立地法が2000年頭、09年地域商店街活性化法が施行され、中小商業へのムチとアメの環境。一方、中心市街地活性化関係については、市町村のまちづくりが活発化し、我が国の代表団がロンドンで開催された第3回タウンセンターマネージメント世界会議に参加、これからのまちづくりを説明し各国との交流が行われた。また、国内では400ヶ所を超えるTMO設立され、早期に取組んだ堺市では05年大阪TMOサミットが開催され、全国で中心市街地活性化への大きな盛り上がりとなってきました。しかし、06年改正中心市街地活性化法が施行され、市町村等自治体の主導から国主導となり、これまでの地方で進めてきたまちづくりの取組みは全てリセットされました。

中心市街地活性化における商業機能は欧米のまちづくりと同様に重要性を確認されたが、改正中心市街地活性化法により地方独自の中小商業の活躍の場は大きく減少しました。2000年代の中小商業に求められる機能は、ピークを過ぎた商業の地域商店街活性化法等を活用した再構築などにより、商店街機能の見直しの時代であったのだろうか。

2023年9月14日