●企・創・店・街~きそうてんがい

■将来の中小商業【生活集積街へ】

1-4.中小商業花形時代《1990年代》

《1990年代》は、バブル経済が崩壊し大企業等は厳しい経営の舵取りが求められ、95年阪神淡路大震災の混乱、消費増税やネット販売などの社会経済環境の中で、各種の中小商業への支援振興策やバブルの影響が比較的軽傷であったため、中小商業にとっては花形時代です。

特定商業集積整備法が91年、翌年改正大店舗法が施行されました。大店法の規制緩和の影響に配慮するとともに、商業者が生活者のニーズの多様化等に対応できる商業集積づくりを支援。すなわち、商業集積に求められる機能は商業だけでなく、コミュニティ空間の提供、地域文化の継承などの機能です。

95年21世紀に向けた流通ビジョンで指摘された中心市街地の空洞化に対して、98年まちづくり3法(中心市街地活性化法、改正都市計画法、大店立地法)が施行され、まちづくりからの商店街活性化が課題となってきました。

90年代の中小商業に求められる機能は、地域コミュニティに必要なものから新たにまちづくりという視点が加わり、更なる商店街機能の充実強化の時代であったのだろうか。

2023年9月7日